
先日、有名私立小学校で理科実験の出前授業を行いました。
テーマは「身近なものでつくる共鳴胴」。紙コップとタコ糸だけで、子どもたちが自分の手で“鳴る胴”を作り、その場で不思議な音を鳴らして大歓声があがりました。今日はそのときの感動と、授業で伝えた科学のポイントをお伝えします。
目の前で科学が“音”になった瞬間
準備はとてもシンプル。紙コップ、タコ糸、そして少しの工夫だけ。子どもたちがタコ糸をウエットテイシユでこすると、紙コップ全体が振動して“ニワトリ”や“カラス”のような音が出ました。最初は驚いていた子どもたちも、だんだん自分のつくった装置で音色を変えられると知って、目を輝かせていました。
「どうして小さな糸で大きな音が出るの?」
「同じやり方で高い音や低い音は作れる?」
そんな問いが次々に生まれ、教室は発見のエネルギーで満ちました。
実験で伝えた“科学の本質”(小学生にもわかる言葉で)
• 振動は伝わる — 糸(弦)の振動は、接触している紙コップへ伝わり、面積の大きい胴(紙コップ)が効率よく空気を動かすことで音が大きくなる。
• 共鳴(共振)って何? — 胴(共鳴胴)が特定の周波数で強く振動すると、その周波数の音が増幅される。身近な道具でも共鳴の仕組みが観察できる。
• 空洞のはたらき(ヘルムホルツ共鳴) — 紙コップの空洞は特定の低音を強める手助けをする。ギターやバイオリンの胴と同じ原理がここにもある。
実際の授業でやったこと(短い手順)
材料(1人分)
• 紙コップ 1個
• タコ糸(約50〜80cm)
• セロハンテープ
• はさみ(先生が管理)
.ツマヨウジ
作り方(要約)
1. 紙コップの底中央に小さな穴をあける。
2. タコ糸を通し、結び目でつまようじで固定する(内側で留める)。
3. 紙コップを口に当てずに持ち、糸を指やウエットテイシユでこすったり弾いたりして音を出す。
4. 結び目の位置や糸の張り具合を変えて音の違いを観察する。
(授業中は安全に配慮し、刃物の扱いは全て教師がおこないました)
子どもたちの反応と成果
• 「自分で作ったら鳴った!」という成功体験で自信がつく。
• 音の高さや大きさが変わる原理を自分の体験として理解できる。
• 授業後、さらに改良してみたいという自主的な実験が続き、理科好きの種がまかれました。
保護者・先生へのメッセージ
身近な材料でも、本格的な“科学”は体験できます。特別な機器がなくても、子どもたちの好奇心を引き出し、理科の基礎概念(振動、共鳴、音の伝わり方)を自然に学べます。学校行事や放課後の出前授業として、大変おすすめです。
出前授業・ワークショップのご依頼は随時受け付けています。学校行事、放課後プログラム、PTA向けの出前授業など、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ先:個別指導光ヶ丘教室
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実験の動画はこちら↓



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