― 令和の時代に、勤勉と報恩感謝をどう伝えるか ―



かつて、日本中の小学校に当たり前のようにあった二宮金次郎像。
本を読みながら薪を背負い、歩き続けるその姿は、小学生たちに「学ぶこと」「働くこと」「感謝すること」の大切さを、言葉以上に伝えてきました。
しかし今、その金次郎像は多くの学校から姿を消しています。
安全面への配慮、価値観の変化、設置意義への誤解。理由はさまざまですが、子どもたちが“生き方の象徴”に触れる機会が減っていることは否定できません。
なぜ二宮金次郎像は消えていったのか
二宮金次郎(尊徳)は、単なる「努力の人」ではありません。
彼が示したのは、
• 自分の学びを社会に還元する姿勢
• 恵まれた環境を当然と思わない感覚
• 受けた恩を次に返す「報恩感謝」の思想
つまり、人格形成そのものです。
にもかかわらず、「勉強を強制する象徴」「時代遅れ」といった表面的な理解によって、その存在価値が十分に語られないまま、静かに撤去されてきました。
それは少し、惜しい判断だったのではないでしょうか。
東大和市第一小学校で、金次郎像がよみがえる
そんな中、希望のニュースがあります。
東大和市立第一小学校にて、二宮金次郎像がよみがえることになりました。
長年、片方の手を失ったまま静かに佇んでいた金次郎像。
その姿を「このままにしてはいけない」と感じた地元有志の方々が立ち上がり、修復・再生のプロジェクトが実現しました。
これは単なる修復ではありません。
地域が、教育の原点をもう一度見つめ直した証です。
完成記念式典のお知らせ
このたび、修復完了を記念して
完成記念式典が開催されます。
• 日時:1月31日(土)11時30分〜
• 場所:東大和市立第一小学校
地域の方々とともに、金次郎像の再出発を祝う場となります。
令和の時代にこそ、二宮金次郎の価値がある
現代は、情報も選択肢も溢れています。
だからこそ子どもたちは、「何を基準に生きるか」を見失いやすい時代でもあります。
二宮金次郎が教えてくれるのは、
派手な成功ではありません。
• 今日やるべきことを、黙々と積み重ねる力
• 自分一人で完結しない人生観
• 感謝を行動で返す姿勢
これは、令和の子どもたちにも、そのまま通用する知恵です。
像が立つことで、子どもたちは自然と問いを持ちます。
「なぜこの人は本を読みながら歩いているのか」
そこから、学びは始まります。
教育は、制度だけでなく「象徴」でも伝えられる
教育は、教科書やカリキュラムだけでは成り立ちません。
地域が何を大切にしているかを、子どもたちは驚くほど敏感に感じ取ります。
金次郎像の再生は、
「この地域は、努力と感謝を大切にしている」
という、静かで力強いメッセージです。
東大和市第一小学校に立つ金次郎像は、
これからも多くの子どもたちに、言葉以上の学びを与えてくれることでしょう。


