最近、
「初詣は恵方の方位に行くと運が開ける」
という話題をよく目にします。

ネット発の新しい縁起担ぎのように見えますが、実はこの考え方、意外なほど歴史が古いのです。
恵方参りは、平安時代から続く伝統行事
まず押さえておきたいのが、恵方参りの起源。
恵方参りは、
その年の福徳を司る神様「歳徳神(としとくじん)」のいる方角
――つまり恵方へ向かって参拝する風習で、
平安時代にはすでに行われていたとされています。
当時の貴族たちは、
• 陰陽道に基づき
• その年の方位を重視し
• 行動の吉凶を判断していました
「どこへ行くか」は、
「いつ行くか」と同じくらい重要だったのです。
つまり恵方参りは、
由緒正しい“方位信仰”に基づく行動でした。
一方、初詣は意外と新しい文化
ここで多くの人が驚く事実があります。
私たちが当たり前だと思っている
「三が日に神社へ行く初詣」。
実はこれは、
大正時代に入ってから定着した習慣です。

きっかけは、
鉄道会社による集客キャンペーン。
• 電車で神社へ行ってもらう
• 年始の移動需要を作る
• 沿線の神社を盛り上げる
こうした狙いから、
「初詣」という概念が広く普及しました。
つまり――
初詣は伝統であると同時に、マーケティングの産物でもあるのです。
そう考えると、恵方参り×初詣は理にかなっている
歴史を踏まえると、
• 方位を重視する恵方参り(平安時代〜)
• 年の始まりに参拝する初詣(大正時代〜)
この2つを組み合わせるのは、
むしろ自然な流れだといえます。
元日に私も、朝地元の八幡様にお参りした後、
家から南南東(今年の恵方)に位置する聖蹟桜ヶ丘の武蔵の国一宮・小野神社へ初詣に行ってきました。
さすが一宮です。大人気です。着いた頃には、すでに100mくらいの行列ができていました。

単なる思いつきではなく、
「方向」と「節目」を意識した行動です。
恵方に向かうと“運が開ける”と言われる本当の理由
恵方参りの本質は、
運を魔法のように変えることではありません。
重要なのは、
• その年の流れを意識する
• 目的地を自分で選ぶ
• 意図を持って動く
この能動性です。
人は、
「なんとなく始めた一年」と
「意味づけをして始めた一年」では、
行動の精度がまるで違います。
恵方参りとは、
一年のスタートに方向性を与える儀式とも言えるでしょう。
運は、向かった先で拾うもの
運の良し悪しは、
待っていても変わりません。
しかし、
• 動く
• 意識する
• 方向を定める
この積み重ねが、
結果として「運が良かった」と感じさせます。
そう考えると、
「恵方に行くと運が開ける」という言葉も、
決して非合理ではありません。
今年は、向かう方向を意識してみる
初詣は、
信仰であっても、習慣であっても構いません。
ただ一つ言えるのは、
意味を持たせた行動は、必ず後に効いてくるということ。
今年はぜひ、
「恵方」という方向を意識して、
一年の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。



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