
小学生がお正月飾りづくりに挑戦した特別授業レポート
先日、某有名私立小学校にて「お正月飾りづくり教室」の特別授業を開催させて頂きました。
子どもたちが日本文化に直接触れられる貴重な機会として、学校側からも高い期待をいただいた企画です。
近年、都市部を中心に“本格的なお正月飾りを家庭で準備しない”というご家庭が増えています。忙しさや生活様式の変化が背景にありますが、その一方で **「意味を知らないまま伝統がフェードアウトしていく」**という危機感も強まっています。
だからこそ今回の授業では、ただ作るだけではなく、お正月飾りがもつ本来の意義を子どもたち自身が理解し、体験から腹落ちさせることを目的にしました。
お正月飾りに込められた本当の意味
お正月飾りには、「新年の神様である歳神様をお迎えする準備」という明確な意味があります。
しめ縄は“清め”、門松は“神様の依り代(よりしろ)”、鏡餅には“年神様が宿る場所”というそれぞれの役割があります。
つまり、お正月飾りは単なる“季節のインテリア”ではなく、
**「一年の始まりを整え、家族が健やかに過ごせるように願う、日本文化の核心」**とも言える存在です。
この背景を知ってから作業に入ることで、子どもたちの表情は一段階変わりました。
“意味のわかるものを自分の手で作る体験”は、納得感と誇りを生みます。
子どもが伝統文化を“自分の手で再現する”価値
今回、特に保護者や学校の先生から評価されたのは、
「小学生が自分の手で本格的なお正月飾りをつくる」という強い教育的価値です。
• 見本を観察し、手順を整理する
• 和素材を扱いながら細部を丁寧に仕上げる
• 文化の意味を理解し、作品に思いを込める
これらは、受験勉強や日常の学習にも直結する“学力の土台”です。
さらに、完成した飾りを手にした瞬間の子どもたちの誇らしげな顔は、まさに「自分で成し遂げた」証そのものでした。
伝統文化は、教科書の向こう側に本当の価値があります。
手を動かし、実物を作り、意味を知ることで、初めて子どもの内側に文化が根づきます。
伝統が薄れつつある時代だからこそ“体験”が必要
令和の今、便利で効率のいい生活が進む一方で、文化的な体験は放っておくと自然に減っていきます。
だからこそ、
「子どもが伝統文化に触れ、自分の手で再現できる場」を大人が意図的につくることが重要です。
今回の授業は、まさにその一歩となる取り組みでした。
日本の文化を未来へつなぐ担い手は、いつの時代も“子どもたち”です。
まとめ:お正月飾りづくりは、単なる工作ではない
• 日本の伝統文化の意義を学ぶ
• 自分で作るという達成感が生まれる
• 家庭での会話が深まり、文化の継承につながる
お正月飾りづくりは、教育としても文化継承としても価値が高い学びの時間です。
今回の体験が、子どもたちにとって“日本の伝統を大切にしたい”と思えるきっかけになれば幸いです。



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