
正月飾りは、奈良時代から日本に1000年以上続く年中行事です。
今年も正月飾りつけました。
ここ何十年か、立川の三田花店さんのを、飾らさせて頂いています。
単なる季節の装飾ではなく、古来より「新しい一年の幸福を呼び込むための準備」として位置づけられてきました。
現代では
「正月飾りって本当に意味があるの?」
と思われがちですが、実は非常に合理的な背景があります。
正月飾りの本質は「年神様を迎えるための装置」
正月飾りの目的は一貫しています。
それは、年神(としがみ)様をお迎え入れるための目印であり、依代(よりしろ)であることです。
年神は、新年に家々を訪れ、
• 五穀豊穣
• 家内安全
• 商売繁盛
• 子どもの成長
といった「一年分の運」を授ける存在とされてきました。
とくに、学習塾ですので、子どもの成長は大きな願いです。
門松・しめ縄・鏡餅は、それぞれ役割が明確です。
• 門松:年神が降りてくるための目印
• しめ縄:清浄な空間であることを示す結界
• 鏡餅:神の力を宿す供え物
つまり正月飾りとは、
運を呼び込むための環境整備
これに尽きます。
なぜ正月飾りをすると「開運しやすい」のか
ここが重要です。
正月飾りをすると、運が“突然降ってくる”わけではありません。
しかし、運が巡りやすい状態を自ら整える行為であることは確かです。
理由は3つあります。
① 「区切り」を明確にする行為だから
正月飾りを出すことで、
「一年が切り替わった」という心理的スイッチが入ります。
これは現代で言えば、
• 目標設定
• リスタート
• 意識のリフレーミング
と同じ効果を持ちます。
行動が変われば、結果も変わる。
結果が変われば運命が変わる。
これは精神論ではなく、極めて現実的な話です。
② 空間を整えることで判断の質が上がる
しめ縄は本来、
「ここから先は清浄な場」というサイン。
年末に掃除をし、正月飾りを整える過程そのものが、
生活・思考・行動のノイズを減らします。
結果として
• 無駄な判断が減る
• 余計なトラブルを避けやすくなる
これを昔の人は「運が良くなる」と表現しました。
③ 「迎える姿勢」がある人に、人も縁も集まりやすい
年神信仰を現代的に言い換えるなら、
良い機会・良い縁・良い流れです。
それらは、準備している人のところに集まりやすい。
正月飾りは、その象徴的な行為です。
偶然に見えて、実は必然です。
これが「開運」の正体です。
正月飾りは迷信ではなく、文化的な知恵
正月飾りは
「信じる人だけが得をする」ものではありません。
• 環境を整える
• 意識を切り替える
• 新しい流れを迎える
この一連の行動が、
結果として人生の流れを整える。
だから1000年以上、形を変えながらも残ってきました。
まとめ|正月飾りは「運を待つ行為」ではない
正月飾りは、
運をお願いするものではありません。
運を受け取れる状態を、自分で作る行為です。
だからこそ、
「正月飾りをしたほうが開運しやすい」
と言われ続けてきたのです。
形式よりも意味を知って飾る。
それだけで、新年のスタートは確実に変わります。


